よこみち歩き

山歩きやお散歩、食べたもの、その他アウトドアにまつわるあれこれ

幻想的な伊豆 八丁池のほとりでラーメンを

伊豆の天城山塊にある八丁池。

行く計画を立てるたびに、誰かが風邪を引いて延期続き。
今回も南岸低気圧が来て「またもや延期!?むしろ中止せよという御告げか!?」という空気が流れたのですが、低気圧の合間を狙って行ってみました。

そうしたら、雪と霜で幻想的な雰囲気に包まれた貴重な山歩きができました。

風邪を引いて延期が続いて、逆に運がよかったようです。

 

八丁池はこんなところ

八丁池(はっちょういけ)は静岡県伊豆市に位置し、百名山のひとつである天城山の山中(標高1,173m付近)にあります。

天城山の縦走路にあるのですが、天城山最高峰の万三郎岳からは距離があったり交通の問題があったりして、百名山のピークハントだけを目的にしていると行かずに終わってしまう場所です。
私も万二郎岳・万三郎岳は登ったことがありますが、天城峠までの縦走は断念してしまいました。
いつか縦走したい。

そんな八丁池、かつては火山湖と考えられていましたが、近年の調査により、活断層がずれてできた窪地に水が溜まった断層湖であることが分かりました。

日本の固有種で絶滅が危惧されるモリアオガエルの生息地としても知られています。
昭和天皇が、このモリアオガエルの観察に八丁池まで来たことがあり、その時に歩いた登山道は「行幸歩道(ぎょうこうほどう)」と呼ばれています。
今回は真冬に行ったので、当然カエルはいませんでした。

かつては、

冬期には湖面が厚く凍結したため、天然のスケートリンクとして利用され多くの人でにぎわい、東海バス修善寺や河津からの路線はスケート客が多くドル箱であった

引用元: 八丁池 - Wikipedia

そうです。ドル箱ってすごいね。
天然のスケートリンクって憧れますけど、今回は全面凍結していませんでした。やっぱり温暖化しているんでしょうか。

 ▽参考地図▽
http://www.city.izu.shizuoka.jp/media/d2794_13.pdf
http://kanko.city.izu.shizuoka.jp/pdf/d2400_1.pdf

 

では行きます

本日の行程

水生地下駐車場~天城峠~向峠~大見分岐点~コマドリ歩道分岐点~見晴台~八丁池~下り行幸歩道~本谷林道~水生地~水生地下駐車場

御幸歩道を歩く周回コースです。

駐車情報

今回は自宅から車で行きます。バスもありますが、時間の都合や帰りの寄り道のことを考えて車にしました。

駐車場は、国道414号線(下田街道)にある水生地下駐車場を利用しました。一瞬「地下!?地下にあるの??」って思ったのですが、「水生地 下」の駐車場で、地下じゃなかったです。当たり前か…。

利用は無料でした。
到着したときは先客が1台だけでしたが、下山してきたら半分ほど埋まっていました。天城山隧道を見に来る観光客も利用するので、時期によってはかなり混雑するのかな?

駐車場

駐車場にトイレはありません。途中、天城山隧道の脇に公衆トイレがありますが、冬期は使えませんでした。414号線沿いに「道の駅 天城越え」があるので、そこのトイレを利用するのがいいです。キレイだし。

登山口は新天城トンネルの手前

駐車場から登山口まで、414号線を少し南下します。
交通量がそこそこ多い、カーブ、なのに坂道でスピード出してる車が多いので、注意が必要です。歩道もないです。

登山口

登山口は登山届用ポストや案内板があるので、見落とすことはないです。
バス停もあるので、バス利用の方はここで下車(乗車)ですね。

期待した積雪はないけど、ぱらぱらと雪のような氷のような粒が。

橋

冬の山っぽい感じでテンションがあがります。

しばらく登ると、天城山隧道に▽

隧道

こんな時間(朝8時台)でも観光客がいて驚きました。みなさん出足が早いのね。私は、以前観光で来て中を通ったので、今回は入らず横の登山道を登っていきます。
なお、この隧道横にトイレがありますが、先述のとおり冬期は使えません。

霧氷で幻想的な雰囲気に

それほど登らないうちに、樹霜の森に▽

樹霜

久しぶりにこんな景色を見ました。木がふわふわと白くなっていて幻想的です。

雪が積もっているのとはまた違う雰囲気。少しでも晴れて気温が上がると溶けて見られない、貴重な景色です。

その分、歩いていても寒い!帽子・手袋を外せません。

しばらく行くと天城峠

天城峠

天城山隧道が開通するまでは、ここを歩いて越えて下田まで行っていたんですよね。下田街道へ降りる旧道は地図にはないのですが、歩けるのかな?気になります。

だんだん、雪が▽

案内板

途中にわさび田の跡がありました▽

わさび田跡

静岡県のわさびは、なんと世界農業遺産に登録されているんですって。知らなかった。こんな耕作放棄地(?)になっていると存続が危ぶまれているのかと思ってしまうけど、頑張ってほしいです。水が冷たくて大変そうだけど。

▽静岡水わさびの伝統栽培のサイト▽
世界農業遺産・日本農業遺産 静岡水わさびの伝統栽培

標高が1,000mになるあたりから、雪が積もり始めます。

しかも小雪が舞ってきた。低気圧の谷間でもう少し天気がいいかと思っていたのですが、この日の天城山は曇り時々雪。
その分、気温が上がらずにずっと霧氷の景色が楽しめたのでよかったです。

森

途中には、ひめしゃらやブナの巨木があり、楽しい森歩きができます。新緑の時期も気持ちよさそう。

氷柱も▽

氷柱

見晴台に立ち寄ります

八丁池の手前に、見晴台があります。コースから少し外れるのですが、今日のコースのピークなので立ち寄りました。外れると言っても、徒歩1分くらいなんですけどね。案内板には2分て書いてありましたが。

見晴台からは、冬景色▽

山

この景色は、この気象状況だからこそ見られる貴重な景色です。うれしい。

八丁池も望めます▽

池

伊豆の山々と、駿河湾も▽

山並み

晴れていると、富士山も見えるのでしょうか?

この見晴台に立ち寄らない人もいたみたいですが、何度も来たことがあるのかな?初めてなら、絶対に立ち寄ったほうがいいと思います。もったいない!

トイレは分岐に

見晴台への分岐のところに、トイレがあります。今回のコースでは唯一のトイレです。

トイレ

冬期は、男女兼用のぼっとん和式個室が1個だけ使えるようになっています。この日はトイレットペーパーがありました。ありがたいです。

夏期は男女別のトイレが使えるようです。

八丁池に到着!

トイレから10分ほど下ると、八丁池に到着です。

池

霧と雪で、なんだか幻想的な雰囲気。人も少なく、静か。

昔はスケート客で賑わったというのが信じられません。

 

本日のおひるごはん

八丁池のほとりには石段があり、ここでおひるごはんにします。

本日は酸辣湯麺

ラーメン

明星の中華三昧です。ちゃんと生卵も持ってきたよ。
今日は本当に寒いので、温かいものが身にしみます。

正直なところ、寒すぎて景色を楽しむゆとりがなかったです。雪がぱらぱらと落ちてくる中、寒い寒いとはなをたらしながら、ラーメンをすすりました。

でも、今回は「山で何かぐつぐつして楽しみたい!」という目的があったので、それが達成できたのでよかったです。寒い山でのラーメンはいいですね。

周囲にこの酸辣湯麺好きが多い▽

 やっぱりあると便利▽ 

 

下山します

寒くて長居できず。
他の登山客も、ぱっと食事を済ませて足早に立ち去っていました。

下りは、下り御幸歩道を行きます。

手元の地図には下り御幸歩道と下り八丁池歩道の2本あって、どっちから下るか迷っていたのですが、現地の看板では遠回りのほうの道が破線になっていたので、南側の下り行幸歩道を下ることにしました。

ひめしゃらやブナの木の中を下ります。

下り八丁池歩道との合流地点から下は、植林地?荒れていて、なんだかなあという景色でした。人手不足とか、現代の課題が垣間見えるようです。

さらに下ると、三椏の木がたくさんありました。

三椏

開花にはまだ早かった。時期がよければ、かわいい花がたくさん見られそうです。

本谷林道との合流点▽

林道合流

向かいの山の木々の白っぽくなっている様子が、なんだか桜が満開になった時のようでした。

山

え、そうは見えない?吉野っぽくない?

林道をぶらぶら下ると、水生地のゲートに。

このゲートは鍵がかかっているので、間をくぐり抜けます。

ゲート

ここから先は、観光地。氷室があったりするので、時間があったら立ち寄ると面白いです。
氷室は前に見たのですが、なまこ岩を見ていなかったので立ち寄りたかったのですが…忘れた!すっかり忘れて、駐車場に着いてから思い出しました。残念。

駐車場に着いたら、駐車場が半分近く埋まっていておどろく。
山は人が少なかったのに。
伊豆はやっぱり観光地なんですね。どうやら河津桜満開の時期らしく、だから車が多いみたい。

今日は6時間の行程でした。

帰りは渋滞に巻き込まれそうだなぁ。おいしい魚でも食べて帰ろう。じゃ。